CSR(企業の社会的責任)とは
CSRは、その文字が示すとおり、モノやサービスを提供することを業とする法人が社会全体に対して負う責任です。
古くは近江商人の営業理念や、明治時代の財閥の家訓に、同じ発想を見出すこともできますが、
企業活動がグローバル化した今日、「経営への戒め」だけでは済まない状況になってきています。児童労働排斥を目的とする
ラグマーク運動に始まる一連の不買運動や、多くの国における製造物責任の立法化は、即時に世界中をめぐる情報によって
世界的な消費者運動となって跳ね返ってくるのです。CSRの設定は企業の自主的な活動であるといいながら、実は消費者と
国際社会からの攻撃をかわすための手段という色彩を帯びています。経営学的な見地からはそれは「危機管理」として
把握されます。それは危機管理というよりは世界的な市民社会への説明責任の遂行という具合に見るべきでしょう。
2010年6月 九州CSR協会 「企業の社会的責任(CSR)報告書」 吾郷眞一 より抜粋
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